胸痛その1:症状について
     
 

 今回からこのコラムを担当することになった黒田と申します。よろしくお願い致します。昨年11月から田村クリニックで外来を担当しています。 専門分野は循環器科です。今後数回に分けて、「胸痛」の原因になる病気について取り上げていきます。

「胸が痛い」という症状で医療機関を 受診する場合、多くの方は心臓の病気を心配されるようですが、実際は心臓以外が原因の場合も少なくありません。胸痛の原因を調べていく上で、 心電図やレントゲンなどの検査も行いますが、一番重要な情報は症状の現われ方です。私たちは患者さんから症状を聞きながら(問診といいます)、 頭の中で考えられる病気を絞っていきます。問診だけでおおよその診断の検討をつけるのです。ではどういった症状の特徴を重視しているのでしょうか?

 問診する場合、まずご本人に症状について話していただき、必要な情報を得るため適宜こちらから質問をします。 その内容から「いつから」「どういう状況で」「どれくらいの頻度で」「どこに」「どんな痛みが」など、また、これらの特徴が次第に変化している (例えば、頻度が増えている)かどうかについて聞きます。逆に、これらの情報を患者さんの側から提供していただくと、問診がスムーズに進みます。

 また、症状の現われ方は原因の特定だけでなく、病気の重症度を判断する上での材料ともなります。狭心症を例にとると、「激しい運動をしたときに 胸が痛くなるもの」と「少し歩いただけで症状が出るもの」では重症度が異なります。さらに、頻度が次第に増えてきたり、悪化傾向にあるものは より重症であると判断します。

 胸の痛みがある場合は早めに医療機関を受診してください。その時、前述のような症状の特徴について、担当の医師に説明すると良いと思います。

平成16年2月

 


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