胸痛 その2〜狭心症
     
 

 今回は狭心症についてご説明します。

 狭心症は心臓の筋肉に血液を送る血管(冠動脈)が狭くなることにより、血液が不足して胸が痛くなる病気です。 典型的な症状としては、走ったり、階段を上ったりする時に胸の真ん中あたりに重苦しいような痛みが出現します。 ただし、実際には症状は様々で、首や肩のあたりに痛みが出ることもありますし、痛みの性質も圧迫感、締め付けら れるといったものだけでなく、「何となく不快な感じがする」といった場合もあります。

 狭心症の原因となる「動脈硬化」は、血管の壁にコレステロールや様々な細胞が蓄積して生じます。高血圧、糖尿病、 高脂血症、喫煙、肥満、などがあると動脈硬化になり易く、遺伝的な影響もあります。また、「冠攣縮狭心症」といって、 血管の壁が一時的に痙攣することによって起こるタイプの狭心症もあり、これは安静にしている時、特に夜間や明け方 などに胸が痛くなることが多いです。

 狭心症の診断のためには心電図検査、超音波検査、核医学検査など様々な手段がありますが、これらの検査で 狭心症が疑われる場合は、入院して行う心臓カテーテル検査が必要になります。これはカテーテルという細い管を 腕や足から心臓まで進めて血管を撮影する検査で、この結果により血液の流れを改善する治療(血行再建術)を行うか 決定します。

 血行再建術にはカテーテルを使って行う経皮的冠動脈形成術と全身麻酔をして行う冠動脈バイパス手術があります。 血管の状態だけでなく、全身状態、年齢、他の合併疾患なども考慮して治療法が選択されます。

 最近新たに始まった発作や、次第に症状が出やすくなっている、あるいは安静時にも症状が出現する場合は 「不安定狭心症」と呼ばれ、心筋梗塞に移行する危険が高いため、迅速な治療が必要となります。心筋梗塞は 冠動脈に血のかたまりができて完全に血管が塞がって生じるもので、適切な治療を行わないと、 心不全、不整脈などを合併します。

平成16年3月

 


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