不整脈その3:発作性上室性頻拍
     
 

今回は「発作性上室性頻拍」という不整脈について御説明します。これは脈が速くなる不整脈(頻脈)の一種です。 突然心拍数が毎分150から200回位になり、しばらく続いてから自然に発作が止まります。心房細動と異なり、頻脈の ときも脈のリズムは一定です。心臓の中で電気刺激が回旋する状態(「リエントリー」と呼びます)が生じることが原因として多く、 「ドキドキする」、「急に脈が速くなる」といった症状を引き起こします。

 診断は心電図検査で行いますが、受診時にすでに不整脈発作が止まっている場合には心電図所見上は異常が認められず、 確定診断が得られないこともあります。この場合は24時間心電図検査(ホルター心電図)で症状が不整脈によるものかどうか 調べます。

 発作時には息をこらえる、冷水を飲むなどの処置で頻脈発作が止まることもあります。自然に発作が止まらない場合には、 心電図をモニターしながら不整脈の薬を静脈注射します。それでも発作が停止しない場合には静脈麻酔をして直流通電を行うこと もあります。

 この不整脈は発作を繰り返すことがあり、頻度が少なければ発作時に抗不整脈薬の頓服などで対処しても良いのですが、 繰り返す場合には発作を予防する治療が必要となります。治療としてはカテーテルを用いた治療法を行います。 これはアブレーションという治療法で、数日間の入院が必要ですが、高周波通電を行って不整脈の元となる心筋組織を焼灼することで リエントリーの回路を断ち切ります。近年この治療法の成功率は高く、根治的な治療法として確立されています。 アブレーションで不整脈が治らない、あるいは何らかの理由でカテーテル治療ができない場合には、飲み薬を定期的に内服する方法を 選択します。

 発作性上室性頻拍は直接生命に関わるような不整脈ではありませんが、頻繁に起こる場合には日常生活に支障をきたします。 普段から動悸の症状が気になっている方は、この不整脈が原因となっている可能性もあるので、循環器外来で検査を 受けてください。


平成16年10月14日

 


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