| 治療が必要な血圧の病気といえば、高血圧が圧倒的に多いのですが、反対の低血圧も、いろいろな症状の原因となり、治療によって改善が期待できる病気です。
低血圧とは、収縮期血圧(上の血圧)が100以下の人を指しますが、必ずしも100以下の人が皆、治療が必要というわけではありません。低血圧の人には、めまい、立ちくらみ、頭痛、不眠、動悸、息切れ、インポテンツなどの症状があります。これらの症状を改善することが低血圧の治療の目的なのです。したがって私は、日頃から低めの血圧でも元気に生活している人は、敢えて治療を急ぐ必要はないと思っています。
しかし一般的には、低血圧の人は脳梗塞や血管性痴呆をおこしやすく、胃潰瘍やアトピー性皮膚炎の原因になるともいわれています。したがって逆に、これらの症状のある人は、血圧が低過ぎないかどうかもチェックする必要があります。
低血圧の原因としては、高血圧と同様に生まれ持った素因(体質)が大きいのですが、他に低血圧の原因として注意が必要なのは、向精神薬、降圧剤、消炎鎮痛剤などによる薬剤性の低血圧です。
低血圧の治療は、やはり高血圧や他の生活習慣病と同じく、食事療法、運動療法が大切です。食事療法では、減塩食がブームの今日では、比較的塩分の多い食事をとり肉類、うなぎなどが勧められます。運動療法としては、冷水摩擦や起床時入浴など、自律神経の働きを高めるものが良いといわれています。
低血圧の治療薬も、最近は副作用の少ない優れたものが開発されています。すぐに薬に頼るのは良くないことですが、持って生まれた体質の弱点を補完するために、薬を上手に使うことはとても大切なことだと思います。
平成13年7月
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