糖尿病
     
 
 糖尿病は現代日本人の代表的な生活習慣病ですが、自覚症状が乏しいために健康診断で指摘されるまで、全く気付かないことがよくあります。

 自覚症状が全く無いのに治療をしなくてはならない理由は、放置すると全身の血管が侵されて、気付いた時には既に回復不可能、という悲劇を避けたいからです。糖尿病による血管障害には、細小血管症と大血管症があります。細小血管症は腎、眼底、神経等に分布する細い血管が侵されるために、腎不全、失明、神経障害がおこり、これを以前から糖尿病の三大合併症と言っています。大血管症は、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などを指しますが、特に心疾患が重要です。今では心筋梗塞を起こす人の三割以上が糖尿病の人で占められています。全ての合併症に共通していますが、かなり進行してからでないと自覚症状が出ないため、健康診断による早期発見と、早期治療がとても大切です。

 糖尿病の治療は、食事療法と運動療法が重要で、薬の内服は、補助的な治療法にすぎません。特に食事療法は、特別な食事をする訳ではありませんが、栄養のバランスと総カロリーを、しっかり計算する必要がありますので、栄養士の指導を受けることをお勧めします。そして糖尿病の治療で最も重要なことは、途中で中断しないことです。

 「糖尿病です」と指摘されると誰でもショックを受けて、初めは熱心に食事療法や運動を心がけるのですが、数値が改善すると安心して、次第に受診しなくなってしまう人も見受けられます。しかし定期的に通院して自分の状態をチェックすることがとても大切です。

 糖尿病と長く付き合う患者さんのために『田村クリニック』も糖尿病の専門医や栄養士を呼んで、治療体制の充実に努めています。

平成14年5月

 


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