胆石症
     
 
 人の体内に石が出来ることを結石と言いますが、結石の代表は胆嚢に出来る胆石と、腎臓に出来る腎結石の二つでしょう。どちらも普段は症状がないのですが、これが胆嚢や腎臓から流れ出して、狭い所にはまり込んでしまうと、急に痛み出して病院へ駆け込むことになります。

 胆石が痛みなどの症状を引き起こすことを胆石症と言いますが、胆石も胆石症もそれほど区別して使い分けてはいません。現在の統計で、胆石を持つ人は約10人に1人と言われていますが、そのうちの半分の人は生涯一度も症状がありません。

 胆石が胆嚢内の胆汁中にゴロッとしている時は無症状なのですが、これが胆汁と一緒に外へ流れ出そうとすると、胆嚢の出口は必ず細くなっているので、ここにはまり込んでしまいます。そうすると胆汁が胆嚢内にたまってパンパンになり、激しい痛みになります。これが胆石発作です。ですから大型の胆石は意外に発作を起こしにくく、逆に1センチ以下の小さめの胆石が危ないとも言えます。

 発作を起こしても、自然に治ることも少なくありません。しかし石がはずれないと、胆嚢が炎症を起こして急性胆嚢炎になります。こうなると入院しなくてはなりません。これを放置して胆嚢が破裂したりすると、腹膜炎を起こして最悪死亡する危険があるからです。

 胆嚢炎で入院した場合、抗生物質の点滴で炎症をとりあえず鎮めてから、胆石を胆嚢ごと手術で摘出する場合と、入院早々に手術を行う場合があります。現在は大きく開腹せずに、腹腔鏡で手術が出来るようになり、入院期間も短縮されています。

 胆石保有者は最近増加傾向にあると言われています。特に増加しているのがコレステロール胆石で、その理由はご想像の通り、食生活の高カロリー化と動物性脂肪の摂取量の増加です。この点からすると、胆石はまさに生活習慣病(成人病)そのものといえます。

平成14年9月

 


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