| いよいよ寒くなってまいりました。私どももクリニックから往診に出るときは分厚い外套が必要となってまいりました。おくればせながら先の臨時国会で、予防接種法が改正され、65歳以上の方に限りインフルエンザワクチン接種に公費補助がつくようになりました。安全性はもちろん、有効性が高い予防法ですので、早いうちにお受けされるのをお勧めいたします。
さて、今回は検査のことをお話いたします。前回の薬の話と同様、検査法の発達は我々に多大な恩恵を与えてくれております。我々は合理的な判断というものを大事にいたします。そのためには客観的な事実が重要です。
例えばインフルエンザウイルス感染症を例にとります。ご存知のように、インフルエンザでは突然起こる高熱、筋肉痛などが特徴的です。しかしながら、こういった症状及び診察所見だけでは、他の感染症との区別がつきかねることもあります。この際に鼻粘膜を綿棒で拭い、試験液と反応させ、陽性反応がでれば診断が確定し、確信を持ってインフルエンザの特効薬が処方できます。
別の例では糖尿病の検査が有ります。糖尿病の治療とはいかに血糖値を適切に維持するか、につきます。そのために食事療法、運動療法、薬物療法を上手に組み合わせるわけですが、この適切な血糖コントロールのためにかかせないのが、ヘモグロビンA1cという血液検査です。血糖値自体は採血直前の食事の量と、食事から採血までの時間に大きく影響を受けますので、コントロール状態を判断するには不向きです。一方、ヘモグロビンA1cは採血時点から遡って2〜3ヶ月間の血糖の平均値を反映します。このことから治療効果を判定するのに極めて優れた指標となります。
こうした様々な検査法が私どものような狭いクリニックの中で迅速に出来るようになったことがまぎれもなく現代の医療を支えているのだと実感いたします。ではまた。
平成13年12月
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