| 夏真っ盛りになりました。例年に増して暑さがこたえます。かつて炎天下にサッカーの練習にはげんだこと、更には真夏の蒸し風呂のような体育館のなかで競技バドミントンにあけくれたことが嘘のようです。
さて、先月にひきつづいて漢方薬の話をします。漢方は使い続けないと効果が出ない、とはよく耳にする話ですが本当でしょうか。そもそも漢方だからどう、と一言で括ってしまえるものではありません。漢方薬も西洋薬と同様、速効性を求めるものから長期服用による効果を期待するものまで目的に応じて様々です。
現在のところ、僕が用いる漢方薬の殆どは速効性を期待するものです。例え長期にわたり服用するにせよ、服用してすぐに何らかの改善がなければ継続する動機付けにならないことがひとつ。もう一つは即効を実感できない薬の薬効を確信するに僕自身がまだ未熟だからです。
僕が処方する代表的なものを3つだけ上げましょう。使用頻度が高いものから桔梗湯、五苓散、麦門冬湯です。このなかでも特に頻用するのは喉の痛み止めに用いる桔梗湯です。
風邪の喉痛に対する標準治療というと原因が細菌感染なら抗生剤を処方し、痛みの緩和に鎮痛解熱薬を処方するのが一般的です。鎮痛解熱薬はとりあえず痛みを除くという処方ですが内服継続により胃痛や腎臓障害の原因になりえます。薬剤アレルギーをおこしやすい薬でもあります。したがってなるべくなら適用したくない薬であるわけです。
代用として桔梗湯を使うと副作用を心配することなく喉の痛みを効果的に除くことが出来ます。漢方というと苦そうですが、桔梗湯は甘いのが特徴でそのまま口に含んでよく、また湯に溶いてちびりちびりと舐めるように飲むと一層効果的です。
この処方を覚えただけで痛みの治療が随分と楽になりました。あくまで喉の痛み止めであり頭痛や腰痛、関節痛には効きませんので。念のため。
平成14年8月
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