| 寒くなりました。原稿を書いている時点では天気のよい日が続いているため衣服を厚めに着込んでさえいればそれなりに快適な日々です。この先雨が降ると息が白くなり、寒さに凍えることになりそうですが冬ならではの澄んだ空気や旬の食べ物を満喫しましょう。
今回は“元気”と題してお送りします。気とは不思議なものです。目に見えず、検査でつかまるものではありませんが確かに存在します。漢方のことばで気鬱、気滞、気虚など気を用いた病状の表現があり、それに応じた薬が用意されており、なるほどと思います。
話がやや脱線しましたが、我々はなぜ元気でいられるのでしょうか。私どもは内科のクリニックですがそれでも様々な心の病を疑う症状の患者を診せて頂いております。多くは吐き気、動悸、不眠といった訴えで元気から少しだけ離れた病状なのですが、患者の立場になるとかなり深刻だと思います。このなかには仕事や家庭内のストレス、病気への不安など誘引が明瞭な方もおられます。また一方で、はっきりとした原因がないのに、例えば電車に乗っていると動悸、息苦しさがひどく各駅で降りてしまう、といった症状の方もおられます。我々としては診察や検査を通して病気が心の病だけでおこっているのか、内科があつかう病気が隠れていないかをきちんと判断することが重要です。
心の病気と判断したら抗不安薬抗うつ薬、漢方薬などを用います。漢方薬が奏効することもありますがしばしば、専門の精神科医にご紹介することになっているのが現状です。せめて来院されたときに良い笑顔で少しでも、元気を分けてあげられればと思います。
蛇足ですが脳、脊髄や末梢神経など具体的な神経の障害を内科的にみるのが神経内科、動悸、腹痛、などの心の病の身体表現をみるのが心療内科、精神の働きの異常を扱うのが精神神経科です。ではまた。
平成14年12月
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