咳について
     
 
 このところ小春日和でとても快適です。先日の大雪では雪投げや雪だるま作りなどをして楽しむことが出来ました。

 さて、今回は咳をテーマにお話し致します。咳の原因はさまざまで経過から急性のものと慢性のものに分けられます。急性は風邪や気管支炎、肺炎などが代表的です。症状、診察、検査などから診断は容易です。対処に困ることは余りありません。稀に急性の咳が心不全の症状として出ることもあり循環器専門医としては忘れてならないものです。慢性咳の原因としては慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、アトピー咳、肺結核、呼吸器系腫瘍、逆流性食道炎、ストレス性などがあげられます。

 それぞれ咳の性質が違い、診察や検査で区別が出来ることもありますが、治療効果から原因を推察することも少なくありません。例えばアトピー咳は気道の好酸球性炎症が原因とされており気管支喘息の治療薬である吸入ステロイドがよく効きます。検査として痰中の好酸球の有無を調べたり、気道過敏性検査を行う方法もありますが診断までに時間がかかるため症状から判断して投薬をする方が実際的であります。

 慢性咳に対しての具体的な対応として一ヵ月以上続く咳の場合は胸のレントゲン写真をとります。痰が出る方は痰も調べます。痰の検査は結果判明までに一週間位の時間を要しますのでレントゲン写真で異常がない場合は当日から治療を開始します。

 喘息やアトピー咳を積極的に疑う方には当初から吸入ステロイドを、確信が持てず判断保留をする場合は麦門冬湯と抗アレルギー薬の組み合わせを投薬し一、二週間程度の期間をおいて効果確認のため再度の受診をお願いしております。大事な事は、きちんと咳が止まるまで、あるいは診断がつくまで確認することです。数カ月たって初めて肺癌や肺結核と診断出来ることもありますから見逃しては大変です。ではまた。

平成15年1月  

 


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